2021
4/01
「バレバレ歪み」と「かくれ歪み」
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「バレバレ歪み」と「かくれ歪み」ってお分かりになりますか?
「バレバレ歪み」は、その名の通り、施術前にすぐ分かってしまうほどの目立つ歪みです。
立っておられる時やうつ伏せになられた時、ぱっと見で背骨の歪みがすぐにわかるものです。
人は服を何枚も着ることで、ある程度体の歪みを誤魔化せてしまいますが、それでも目立って分かる歪みです。
明らかに肩の高さが違うとか、猫背がひどいとか、体が捻じれているのは服を着ていてもわかります。
ぱっと見分からなくても、うつ伏せになっていただいたり、立位姿勢をチェックすれば、触れずに分かります。
一方、「かくれ歪み」は、お体に触れて背骨の配列を指でチェックさせていただいて分かる歪みです。
もちろん、最初に細かく全部チェックすればわかるのですが、普段の姿勢ではちょっと分かりづらいのが特徴です。
また今回触れませんが、「かくれ歪み」には触れても分からない「だまし歪み」なんてのもあり、この場合は見つけ方があるのですが、施術家によっては見過ごしてしまうこともある歪みです。
基本、背骨の歪みがある場合、それに関連した肩こりや腰痛などの症状があることがほとんどです。
症状がない場合は、まだ痛みや張り感が出る前の状態のことが多いです。
歪み=痛み にはすぐにはならないのです。
ただ、その歪み周辺の筋肉は過緊張しているので、施術中に押されて患者様は気づかれます。
そして、バレバレの方が明らかに症状は強く、「歪みレベル」と「症状の強さや多さ」は比例しています。
初めて来院されたNさま(30代女性)は、猫背歪みがあるのは自覚されていました。
肩こりや頭痛が起きやすく、デスクワークをしていると背中や腰がしんどくなることもよくありました。
猫背のため、頭が前にでてそれを支えるのに首や肩の筋肉が疲労していました。
ところが、N様はそれ以外に「かくれ歪み」がありました。
うつ伏せで背骨の配列をチェックしたところ、背中から腰にかけて(中部胸椎~上部腰椎)背骨が右カーブして割と強く捻じれていました。
これは背中の筋肉が過緊張していたために、次第に歪んでいったものです。
ご本人は歪みがあることは、お気づきになっていませんでしたが、歪み周辺の筋肉をほぐされると、他の部位より痛みを感じられたこと、デスクワークで疲れやすい箇所だったことで、ご納得されていました。
歪みの多くは歪みの原因となる関連筋を深部までしっかりほぐせば、キレイな配列に戻ります。
ポイントは歪んでいる部分だけ施術するのではなく、背骨全体で歪みをとらえる施術をすることが必要です。
Nさまも例外ではなく、1回目の施術でうつ伏せ終了時にはすでに歪みは直っていました。
猫背の部分は背骨が硬くなっていたので、柔軟性を取り戻して、肩や肩甲骨の可動域を広げることで、良い姿勢でいることが楽であることを施術後実感していただきました。
「座っていて背中がすごく楽です。体もまっすぐになった気がします」
と喜んでくださいました。
たまに受けるご質問。
「歪んでいるから姿勢が悪い?」
「姿勢が悪いから歪んでいる?」
どちらも正解です。
ただ、姿勢が悪く歪みもあり、それに伴い肩こりや腰痛などがあると、悪循環でますます姿勢や歪みに影響がでることがよくあります。
苦しいところ、しんどいところがあるから変な姿勢でカバーするわけです。
変な姿勢で症状がましになることは本来矛盾しているので、楽だけど変な姿勢は症状を悪化させたり、しんどさの範囲が広がることがよくあります。
歪んでいるんですから、一生懸命姿勢を良くしようとするにはどうしても限界があります。
まずは歪みを整えて、「普通に良い姿勢でいることが一番楽なんだ」を実感いただくことが大切です。
N様は運動も積極的にされるようになり、今は2~3週に1度メンテナンスされに来院されています。