リピートされた方の施術に入る前にお体の調子を伺った際、「調子いいです」「大丈夫です」「全然気にならなかったです」などお答えいただくことがあります。

そして決まって施術後に「結構疲れたまってたんですね」「あー楽になったー」「スッキリした!」というご感想を頂きます。

これは気づかない疲れがあった証拠ですが、それを「意外」と思われる方もいれば、「やっぱりそうだよね」と思われる方もおられます。

疲れをしっかりためこんでから施術を受ける健康法もありだと思います。ほとんど自覚症状がないのに整体を受けるのって見方によれば贅沢な気もしますよね。しかし実はしっかりとメリットがあります。

体調が安定して生活できるというのが1つ。あとは施術は「マイナス状態をゼロに戻す」だけではなく、「プラスに転じる」ことができるためです(症状の改善途中の方は異なります)。

人によってその効果は様々ですが、調子良かったつもりだけど施術後はより「体が軽やかに感じる」「内臓の働きが活発化する」「睡眠の質が高まる」「集中力が増す」「体のキレがよく運動しやすい」「良い姿勢が楽」「風邪引きにくくなる」などなどです。

筋肉、骨格、神経、血流、自律神経などが改善し働きが促進されるために起きます。自覚症状がほぼない状態からですと、より高いレベルでそれが実現します。

一方疲れが溜まったことをそのままにしておくことのデメリットです。

ため込まない方がいいのは誰もが知っています。疲れが多少あるのは普通でしょうが、慢性疲労や疲労困憊が通常モードは避けたいところですよね。

ハッキリと不調を感じているのに、お体の優先順位を下げたままにすると、当然お体は変化していきます。しかし、疲れていたはずなのに、気にならなくなることもあります。これは疲労感覚に鈍くなっている状態かもしれません。

自覚があまりないので、一見ラッキーですが、脳は無意識に「疲労信号」を感じ取っています。交感神経をチクチクずっと刺激してしまうので、副交感神経が鈍くなり自律神経のバランスが崩れ、食欲不振や睡眠の質や集中力の低下などが起きやすくなります。

自律神経が常に完璧な人は存在しないと私は思っていますが、バランスを崩した状態を長期化させるのはできれば避けた方がいいですよね。疲労がかなり蓄積しているのに気づいていない方が、自分の体の変化からそれを知るためのサインを3つあげておきます。

・変な姿勢で寝るのが楽(大の字で寝られない)

・呼吸が浅い(深呼吸が深くできていない感じがする)

・消化器系の不調がある(口内炎、痔、胃腸の疲れ)

本当に色々な方がおられます。

中には数年に1度、ぎっくり腰になった時だけ来院される方もおられます。ため込んでため込んで体が限界を迎えて、ようやく優先順位を変わるタイプです。

また「特に気になる所はないけど悪い所あれば治して欲しい」と初回からメンテナンスをご希望される方もおられます。

今ご自身の疲れがどの程度溜まっているのか試しに施術を受けるのも、疲れ度セルフチェックにいいと私は思います。いずれにしても、疲れはほどほどにですね。