【この記事の目次】

1.この痛みは冷やすの?温めるの?

2.多くの原因は血行不良から起きる

3.炎症反応って何?

4.急な強い痛みでも冷やさないという選択

5.1分1秒でも早い回復

急性腰痛、ギックリ腰で腰を抑える女性

<この痛みは冷やすの?温めるの?>

よくいただくご質問です。

答えは「慢性痛は温める、急性痛は冷やすが基本」です。

まず、「温める=血行を良くする」「冷やす=血行を悪くする」ですよねね。

階段でヒザを捻り腫れている、スキーで転んで青あざができて痛い、というような「はっきりとした原因」と「炎症反応」がある痛みは冷やしてください。

これが基本的な回答です。以下、こんなケースの場合、もう少し詳細などです。

五十肩、ぎっくり腰、寝違い、足裏の痛みなど、強い痛みがあると、「これ温めたり冷やしたりした方がいいのかな」と考えます。

<多くの原因は血行不良から起きる>

急性も慢性も元々その痛みの原因は、血行不良から来ていることが多いので 、根本は温めて血流を回復させて痛みを取り除くのが大前提です。

昔、私も修行中、ぎっくり腰ですごい痛がる方が来られると、決まり事のようにしていることがありました。

とりあえず冷やす→温める→冷やす、なんてやっていました。

結果的に少しご迷惑おかけしてしまいましたが、長く経験を積んだおかげで、ハッキリ確信しました。

冷やすと改善がやけに遅い。

たぶん冷やしている時間が無駄でマイナスなんですね。当院では、明らかな炎症が目立たない限り、基本ほぐしていきます。

いきなりあまりに痛みが強いときは、いきなりその患部に触れることはありません。

良い方法があるのですが、そうすると痛い患部に触れずとも、痛みは半分くらいに落ち着いてしまうことも多々あります。

そのように手法を変えただけで、結果的に回復がずいぶん早くなりました。

<炎症反応って何?>

腫れる、発赤、熱感、ズキズキと安静痛などが見られる炎症反応時は冷やします。

炎症反応とは、損傷した部分を修復しようと血液が集まってくる治癒反応のひとつです。

冷やすことで血流が悪くなるので、治癒反応を抑え、痛みを軽減させています。

<急な強い痛みでも冷やさないという選択>

ただ、「急に痛くなった」場合でも、炎症が起きていないこともたくさんあります。

ここが実は回復スピードが時間がかかるか、あっという間に楽になるかの分かれ目です。

自覚症状あるなしに拘らず、血行不良の状態が慢性で放置しておけば、急な痛みにつながりますが、炎症が起きているわけではないのです。

なかなか判断は難しいかもしれませんが、ひとつ簡単な見分け方があります。

湯舟につかった時、「楽になる場合」は温めて、「痛みがひどくなる場合」は冷やしましょう。

つい冷湿布をベタベタ貼ってしまいがちで、こういった「湿布神話」がまだまだ根深いのは、かなり問題だと私は思います。当院ではあまりお勧めしていません。

いわゆる消炎鎮痛剤は、皮膚→血管に入り、体全体を冷やしてしまい、元々慢性の方はより慢性化する可能性があるからです。貼り過ぎには気を付けましょう。

<1分1秒でも早い回復>

大事な仕事や用事や旅行を急きょお休みされて、痛みを取りにいらっしゃる方もいますが、何日もお休みできるわけではありません。

無理やりスケジュールを空けて、苦渋の選択をされて来た方も多いです。

1分1秒でも早く痛みを改善して日常に復帰できる方法 を、当院はチョイスしています。